ホームタンクの脚の付け根が錆びている——ここから先は危ないという境目

ホームタンクの脚の付け根に集中して発生した赤サビ

ホームタンクの脚の付け根が、茶色くなっている。
去年も同じような状態だった気がするし、今年もまだ大丈夫だろう——そう思いながら、毎年少しずつ気になっている方は多いのではないでしょうか。

錆は、ゆっくり進むので変化に気づきにくいものです。ところが、ある段階を超えると急に脆くなります。表面が茶色いだけの錆と、鉄そのものが減ってしまった錆は、見た目がよく似ているのに中身がまったく違います。

この記事では、その境目を4つの段階に分けてお伝えします。ご自宅のタンクがどこにあたるかを確かめてみてください。

目次

なぜ「付け根」だけが集中して錆びるのか

脚全体を見渡すと、上のほうはそれほどでもないのに、地面に近い部分だけが黒ずんでいる。ホームタンクではよくある状態です。

理由は単純で、その場所が一年のうちで最も長く濡れているからです。

  • 雨が降れば、地面から跳ね返った水が付け根にかかります
  • 雪が積もれば、脚の根元は雪に埋まったまま何日も過ごします
  • 雪が解けても、束石の上や地面のくぼみに水が残ります

錆は、鉄が水と酸素に触れることで進みます。乾いている時間が長ければ進行は遅く、濡れている時間が長ければ早い。脚の上部と付け根で状態が違うのは、単純に濡れている時間の差です。

さらに岩手では、道路にまかれた融雪剤が車のタイヤで運ばれ、敷地内に入ってきます。これが混じった水は、真水よりも錆の進みを早めます。同じタンクでも、道路に近い側の脚から先に傷むのはこのためです。

錆の4段階——どこから先が危ないか

軍手をした手で軽く触れながら確認してください。強く押したり、叩いたりはしないでください。段階3以降は、力を加えると崩れることがあります。

段階1:うっすら茶色い/表面がザラつく

指でなでてもほとんど何も付かず、表面が少しざらつく程度。鉄の厚みはほぼ残っています。

この段階なら、錆を落として防錆処理をするだけで長く保てます。急ぐ必要はありませんが、放っておけば必ず次の段階に進みます。年に一度、雪が降る前に見ておく程度で十分です。

段階2:触ると茶色い粉が付く

軍手に茶色い粉が付着します。表面が浮いてきて、爪で引っかくと少し剥がれる状態です。

ここで知っておいていただきたいのは、剥がれ落ちた茶色い粉は、もともと鉄だった部分だということです。錆は鉄の表面に付着した汚れではなく、鉄そのものが変質したものです。粉になって落ちた分だけ、脚は確実に細くなっています。

まだ強度に大きな問題は出ていませんが、進行は加速していきます。この段階で手を入れるのが、費用としては最も安く済みます。

段階3:層になって剥がれる/厚みが減っている

錆がミルフィーユのように層状になり、指で押すとポロポロと崩れます。周りの傷んでいない部分と比べて、明らかに細くなっているのが見て取れます。

ここが境目です。

鉄が細くなるということは、支えられる重さが減るということです。しかも支える相手の重さは変わりません。満タンのタンクは、細くなった脚にもこれまでと同じ重さをかけ続けます。

この段階からは、錆を落として塗るだけでは足りません。減った鉄を足して、厚みを戻す必要があります。業者に見せる段階です。

【写真挿入予定:層状に剥離した脚部】

段階4:穴が開いている/指が入る/下部が無くなっている

脚に穴が見える、あるいは付け根の一部がなくなって、宙に浮いたようになっている状態です。

この状態でも、意外なほど倒れずに立っています。残った部分と、他の3本でなんとか支えているからです。ただし、それは今の条件が続いている間だけです。満タンになる、雪が積もる、地面が凍って動く——どれか一つが加われば、支えきれなくなります。

この段階は、時期を選んでいる場合ではありません。早めにご相談ください。

見た目では判断しきれないこと

ここまで段階を分けてお伝えしましたが、正直に申し上げると、外から見ただけでは分からない部分があります。

ホームタンクの脚は、多くが中空のパイプや折り曲げた鋼材でできています。錆は外側だけでなく、内側からも進みます。外から見て段階2に見えても、内側が段階3まで進んでいることがあります。逆に、表面が真っ茶色でも、削ってみると中身がしっかり残っていることもあります。

だからこそ、判断に迷う段階で見てもらうことに意味があります。「まだ早いかもしれない」と思う程度が、ちょうどよい時期です。

段階別の対応と費用の目安

比較のために、まず交換の費用を挙げておきます。490リットルのホームタンクは本体だけで10万円前後、撤去・処分・束石の設置・配管接続・灯油の抜き戻しを含めた交換工事一式でおよそ15万円前後が一般的です。

段階必要な対応考え方
段階1錆落としと防錆処理予防。最も費用がかからない
段階2錆落としと防錆処理ここまでなら塗装で対応できる
段階3減った部分に鉄を足す補修塗装では対応できない
段階4腐食部の切除と部材の取り付け本体の状態次第では交換も検討

段階3と4であっても、本体が健全であれば、脚の補修だけで対応できることがほとんどです。交換工事一式と比べれば、費用は数分の1に収まります。

ただし、タンク本体の底や側面に穴や滲みがある場合は話が別です。脚だけ直しても本体の寿命が先に来てしまうため、その場合は交換をお勧めしています。当事業所では、そう判断したときは正直にお伝えします。

プラン別の詳しい料金は修繕メニュー・料金表を、実際の施工内容は施工実績をご覧ください。脚の腐食全般についてはホームタンクの腐食補修にまとめています。

よくある質問

市販の錆止めスプレーを吹いておけば進行は止まりますか

段階1の状態で、錆をしっかり落としてから吹くのであれば効果があります。錆が残ったまま上から吹くと、内部に水分を閉じ込めて、かえって進行させてしまうことがあります。段階3以降は、塗っても厚みは戻りません。

4本のうち1本だけひどい場合、その1本だけ直せますか

1本だけの施工も可能です。ただし現地では他の3本も確認します。同じ環境に置かれている以上、他の脚も近い状態になっていることが多く、後から追加で作業するより一度にまとめたほうが結果的に安く済むためです。

タンクの下に水が溜まりやすい場所にあります。直しても同じことになりませんか

おっしゃる通り、設置環境が変わらなければ同じことが起こります。現地では脚だけでなく、束石の状態や水の流れも確認し、必要であれば水が抜けるようにする工夫もご提案します。

冬の間に急に悪くなることはありますか

錆の進行そのものは、寒い時期は比較的ゆるやかです。ただし冬はタンクが満タンになり、雪の重みも加わるため、すでに細くなっている脚に限界が来やすい時期です。溶接作業も雪があると難しくなるため、雪が降る前の対応をお勧めしています。

写真を送るだけで、どの段階かをお答えします

段階2なのか段階3なのか、写真を見れば判断がつきます。ご自分で迷われるより、一度見せていただいたほうが早いと思います。

お問い合わせフォームから、スマホで撮った写真をそのままお送りください。ピントが合っていなくても判断できます。

  • 全体が入るように1枚(3メートルほど離れて)
  • 錆びている部分に寄って1枚
  • 地面との接地部を1枚

雅ジョイントワークス(岩手県紫波郡紫波町)
盛岡市・矢巾町・紫波町を中心に対応しています

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